ほんとうの環境問題

養老猛司さんの本が結構好きなので、読んでみた。池田清彦さんとの共著。
なかなか面白い。
ほとんど今の環境問題や地球温暖化問題を批判している内容。もちろん　理由も明確に述べている。
たとえば、ペットボトルを分別してリサイクルするのは無駄。
リサイクルすることにかかる費用やエネルギー消費のほうが廃棄して燃焼することによるエネルギ消費よりも数段高い。よっぽど可燃物と一緒に燃やしたほうがトータルのエネルギ消費が少なくてすむ。
リサイクルしているという自己満足や理由を知らないで振り回せれるいるだけで、本質を理解していないとのこと。
それから、京都議定書による日本の－６％合意は馬鹿。
近代化や効率化の最先端をいっている日本がさらに追加で６％もできるわけがない。
排出権の売買のお金目当てのＥＵに騙されているだけ。その点、合意しないアメリカは賢い。
しかも、そんなことに毎年１兆円も使うのはばかげている。
そんなことをするなら、１兆円で大型コンピュータでも買って、本当に温暖化するのかシミュレーションしたほうが良い。
学者の中には、地球寒冷化説もあるくらいだが、世の中が　温暖化といって騒いでいるうちに、ＣＯ２が温暖化を促進ているということになってしまっている。とのこと。
養老さんらしい科学的見地からの見解が書かれていて納得させられてしまう。
もっと政治に理科系の科学者などの知識人を入れたほうがよいかと思う。
この本を読むと　物事を多面的に見られるので非常に良い。
お勧めの１冊。

★★★★☆

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